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漢字の話(朝日選書) [本(東洋史]

『漢字の話(上)/藤堂明保/朝日選書/1986』
著者:中国語学、中国文学、清朝経学史、中国古代語語彙
評価:漢字について面白くわかる良書

鶏、鴉、虎、狐、犬、猫、牛:
すべて鳴き声の擬声語である。
中国語や英語には擬声語、擬態語が少ないと言われる。
それはその単語自体が擬声語、擬態語であるためである。

甲骨文字の象はしっぽが長い。
古代のマンモスやナウマン象のようだという。
違う種類の象だったのかも。

鰓(えら)
赤ちゃんの頭蓋骨を上から見た象形文字
頭蓋骨の隙間の泉門の動きだそうだ。

『漢字の話(下)/藤堂明保/朝日選書/1986』
著者:中国語学、中国文学、清朝経学史、中国古代語語彙
評価:漢字について面白くわかる良書

栄華の栄と華にはそれぞれ違う意味がある。
栄はにぎやかに咲き誇る花、桜など。
華は一輪の大きな花、牡丹など。

日本の温州みかんは中国と無関係。
名にあやかっただけだそうだ。


『漢字の起源/藤堂明保/講談社学術文庫/2006』
著者:中国語学、中国文学、清朝経学史、中国古代語語彙
評価:古代の言語学に詳しい・非常に面白くお勧め

羌がチベット人に、夷がタイ人になった。
楚や越はタイ族の国らしい。

北京語のパパママは西洋と関係なし。
古来の固有語だそうだ。知らなかった。

詩経に牽牛という言葉。
2世紀の民謡にも既に七夕伝説があった。
これほど古い民間伝説も珍しいな。

殷に麦はなかった。
麦は周が西方より持ち込んだらしい。

漢字というと白川静が有名だが、
藤堂明保の方が素人には面白く読めるようだ。

『シルクロードの終着駅/長沢和俊/講談社現代新書/1979』
著者:中央アジア史、東西交渉史
評価:正倉院に至る文物の流れと歴史

長安の人口
唐代は戸籍文書によると一戸平均10人なので、8万戸で80万人。
兵隊10万、僧侶5万、学生1万、その他、
商人、工匠、芸人、外交使節、浮浪者で百万以上というる

元宵観燈は五胡十六国時代に伝わった。
石虎の時代に記録があるらしい。


『中国大帝伝/立間祥介/学研M文庫/2001』
著者:中国文学
評価:今ひとつかな・人選が疑問


『古代壁画が語る日朝交流/全浩天/草の根出版会/2002』
著者:考古学
評価:絵で楽しめる本

高句麗壁画に見られる、
"やぶさめ"、ヘアスタイルの"みずら"、相撲。
日本文化との類似が興味深い。


『敦煌文書の世界/池田温/名著刊行会/2003』
著者:東洋史
評価:敦煌文書研究史

中唐の国家財政の銭の比率は一割。
すなわち、貨幣より物納が多かった。
唐でこれなのだから、漢代の実態も想像できるところだ。


『中国出土文献の世界/朱淵清/創文社/2006』
著者:中国古代史、古代文学、古典文献学
評価:出土文献研究の歴史

竹簡の使い方。
文字を書く前に綴じて冊にしておく。
長さ27.6cmなら35文字程度らしい。
篇名を書くところは、
一枚目の上部に篇名を書き二枚目から本文する場合と、
一枚目の裏の上部に篇名を書き一枚目の表面から本文とする場合、
これは巻き終えたとき題名が見えて便利なようだ。
篇末の最後の簡の下に篇名を書くこともあった。

『宮崎市定全集3-古代/宮崎市定/岩波書店/1991』
著者:中国の社会、経済、制度史。擬古派の代表格
評価:面白いが古い

奴婢は終身懲役刑とも言える。
奴婢は奴隷というより刑徒と理解するのが正しいのだ。

『宮崎市定全集7-六朝/宮崎市定/岩波書店/1992』
著者:中国の社会、経済、制度史。擬古派の代表格
評価:面白いが古い

煬帝の次男は父に殺されると思っていた。
そのため叛乱で煬帝とともに殺されるとき、
父煬帝に許しを乞うたという。

『中国古代史と歴史認識/太田幸男/名著刊行会/2006』
著者:中国古代史、東洋史
評価:秦や漢にの社会がわかる

奴婢には特殊労働者が多い。
官営工場の器物製造者や手工業者など。
奴婢は土地耕作をしていなかった。
これは西洋と奴隷と大きく異なる。

商鞅の分異の法とは、
小家族を作ったのではなく居住単位を成年男子単位としたもの。
徴発を容易にするためである。
実際、三世代共同の単位は変わらない。
中国の村とは、同姓の親族集団であることを理解しておきたい。

『中国古代訴訟制度の研究/籾山明/京都大学学術出版会/2006』
著者:中国古代史
評価:当時の裁判の様子がわかる

三環という制度があった。
日を変えて3度訴状を提出させるのである。
ある種、裁判の三審制度の起源ともいえる。

拷問は下策とされていた。
拷問には必ず報告の義務づけがあったという。
拷問が虚偽の自白を生むことが理解されていた。

一万銭に満たない訴訟は移書しない。
少額の訴訟は地元の有識者に決裁してもらう。
小さな争いは小さく治めるのがベストなのだ。

『中国古代帝国の形成-新訂版/木村正雄/比較文化研究所/2003』
著者:東洋史、地理歴史
評価:重要な研究を含む資料

前漢の兵制、義務年齢23-55歳の間に二年の兵役がある。
また、一年に三日の国境警備に着かねばならない。
さらに一年に一ヶ月間の郡の役があった。
前漢はこうした強制労働が非常に多い国家で、
税金よりこちらが中心なのである。

これらは光武帝が廃止したが、
後に西魏に府兵制になり復活した。
そして、唐の後半に両税制が生まれると消滅した。

秦の鄭国渠の巨大な収入
半分を税とすると1700万石に相当。
当時の関東から関西への輸送量が平均400万石であるから
灌漑農業の力がわかる。
古代中国の国家とはこうした水利管理のための存在であり、
その力によりまた支えられていたのである。

『中国皇帝列伝-守成篇/守屋洋/徳間文庫/1985』
著者:著述業、中国文学者
評価:十八史略をベースにした解説・わかりやすい

康煕帝の言葉
・帝王も細部に親しむべし
・白髪の皇帝は万世の美談
・朕は天の僕である
根っから真面目な名君だ。


『中国皇帝列伝-創業篇/守屋洋/徳間文庫/1985』
著者:著述業、中国文学者
評価:十八史略をベースにした解説・わかりやすい

武則天の時代の拷問法一覧
定百脈、喘不得、突地吼、著即承、失魂胆、
実同反、死猪愁、求即死、求破家、
あたりは実に怖そう。

鳳凰サイ翅、仙人献花、玉女登梯
これは、快楽の拷問か?
いろいろと想像してしまうな。

趙匡胤の南唐の使者との会話。
どうして南唐を攻めるのか、南唐に罪なしというと、
南唐には何の罪もないと知っているが、
統一するから攻めると、開き直ったという。
正直な趙匡胤らしいセリフだ。

『中国古代の民俗と文化/桐本東太/刀水書房/200』
著者:中国古代史、中国民俗学
評価:古代の呪術性が面白い。

酒池肉林は歌垣の情景らしい。
詩経で魚は女性の隠語。
古代の童謡は巫歌の性格を帯びているという。


『稲作の起源/池橋宏/講談社選書メチエ/2005』
著者:イネの品種改良、農林省
評価:イネ学から考古学を見る

イネの焼畑起源論、焼畑からだんだんと水田となるのは困難という。
湿地での株分けからイネの栽培化したというのが著者の考え。

陸稲は変異の袋小路で、遺伝的多型性に乏しい。
すなわち、水田より古いスタイルとはいえないのだ。


『日本語の起源を探る/河出書房新社編集部,編/河出文庫/2003』
著者:言語学者の他、全くの素人も
評価:資料・怪しい妄想説も詰め込んであるので注意が必要

"先についていた"では、先は過去を指すが、
"先のことを考える"では、先は未来を指す。
先という言葉は過去と未来を指すのだという。
この理由は簡単で、先とはもともと進行方向を指すからだ。
先に着いていたとは、相手が前にいるということであり、
先のことを考えるとは、進行した状態を考えるからである。

過去に高句麗語とされたものは高句麗語ではない。
高句麗以前に同地に住んでいた人々の言葉だという。
日本語の数詞と一致するものがそうであるという。

語彙の比較に音韻対応が必要とは本末転倒だという。
音韻対応は比較ができることがわかってから考えるべきだからだ。

安田徳太郎のレプチャ語説が、語呂合わせ遊びで実に低次元だ。
インチキとして葬られたのも当然である。

ヨーロッパ言語の樹幹図式と日本語の河川図式。
日本語は他の言語から分岐したのではなく、
河川が河口で合流するように
たくさんの言語が寄り集まってできたのである。

・今日の一言
詩経では魚は女性を意味する隠語である。
In the Book of Songs, fish is an argot in the sense of female .
시경에서 물고기는 여성을 의미하는 은어이다.
在<诗经>中,鱼是意味着女性的隐语。

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